イサクのしもべたちが谷間を掘っているとき、そこに湧き水の出る井戸を見つけた。ところが、ゲラルの羊飼いたちは・・・イサクの羊飼いたちと争った。・・・イサクはそこから移って、ほかの井戸を掘った。その井戸については争いがなかったので、その名をレホボテと呼んだ。・・・彼はそこからベエル・シェバに上った。主はその夜、彼に現れて仰せられた。「わたしはあなたの父アブラハムの神である。恐れてはならない。わたしがあなたとともにいる。わたしはあなたを祝福し、あなたの子孫を増し加えよう。わたしのしもべアブラハムのゆえに。」(創世記26:19~24)
人生はリアルなものですから、クリスチャンになり、どんなに真面目に生きていても、問題に巻き込まれることもあります。そういうときにこそ、クリスチャンとして、神様に祈り、信仰に立って問題を乗り越えたいのです。人の心は弱く、小さな悪を許すうちに、どこまでも堕落する危険をはらんでいます。
私たちは、何が神の御心に適うか問いかけながら生きることができることを感謝し、神様に喜ばれる方法で祝福を与えられたいのです。すぐに答えが出なくても、神を信じて歩むことを手放してはなりません。そのことを今日はイサクを通して学びたいと思います。
アブラハム、イサク、ヤコブは、創世記の中に出てくるイスラエルの歴史の中の3人の族長で代表的な人物です。その中では、イサクは父や息子と比べると、少々地味な印象がします。しかし、彼もまた確かに神の祝福を頂く信仰の人でした。
今日の箇所はイサクの生涯を象徴するようなところです。彼は各所で井戸を掘ります。当時は一族郎党、家畜を連れて、家畜の餌の多い緑の野原、水の豊かな場所を求めて旅をしていました。
パレスチナの荒れ果てた大地ですから、水を手に入れるために彼は井戸を掘りました。彼が井戸を掘り当てたのを見て、先住民に何度も奪われて、その度ごとに別の場所へ移動して井戸を掘る、そういう人生でした。でも、その何気ない彼の生活に神の恵みを受ける秘訣があります。4つのポイントを押さえておきましょう。
1. 自分のなすべきことを継続して諦めない粘り強い心!
スピード化された社会にあって、私たちはすぐに結果を求めます。しかし、イサクから粘り強い心を持つことを学びたいのです。イサクは何度も諦めることなく井戸を掘り続け、祝福されました。私たちも神から信頼される粘り強さを持つ者でありたいのです。
2. 神様からの恵みを忘れない感謝する心!
イサクが粘り強くいられたのは、神が恵みの神であり、祝福を約束しておられたことを忘れなかったからです。神様はここでの祝福より以前にも、同じように祝福していました(参照:26章2〜5節)。アブラハムに与えられた恵みの約束がイサクにも与えられていたのです。私たちの側に資格があるのではなく、神様が一方的に選び、恵みを約束されたのです。彼は、その恵みと約束を忘れませんでした。
3. トラブルにあってもなくならない平和な心!
彼は、井戸を掘る度にそれを奪われるという、報われない厳しい生活をし、普通なら恨むところです。イサクはその場所を相手に譲り、退きます。彼は平和な心を持っていたのです。クリスチャンである私たちは、争いのある場に平和を作り出すことができる者です。「平和をつくる者は幸いです」と主は教えられました。この平和を大切にしましょう。
4. 約束されていた恵みを実体験する豊かな心!
豊かな心がなければ、本当の豊かさは与えられません。イサクは、ついに一族郎党と家畜を養える潤沢な井戸と緑豊かな広い土地を得ることができました。彼には約束された恵みを自分のものとして引き寄せることができる豊かな心があったのです。
神に喜ばれるこれらの心を整えて、新しい恵みの流れを体験していきましょう。
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