誰かから注意を受けて「叱っていただき、ありがとうございます」とはなかなか思えないものです。注意を受けている理由が納得できなかったり、上から目線の態度にムカっとすることもあるでしょう。
しかし、あなたが注意を受けたり、叱られるのは、あなたに可能性があるからです。無限の伸び代があると期待されているのです。
私は人生の中で、さまざまな人からたくさん指導を頂きました。自分の全てが否定されているように感じて、つらい気持ちになったことを思い出します。「叱られるうちが花なんだよ。言ってもしょうがないと思う人には叱ることはないんだから!」と言われますが、「うまいことを言いやがって!」と思わなかったわけではありません。
しかし後で振り返ってみると、貴重な労力や時間を費やして「私に見込みがある!」と見込んでくれて、ありがたかったなあと思います。当時は「叱られている」という事実に傷つき、腹が立ち、叱られている内容に目が向いていませんでした。
怒りは自分自身を追い詰め、相手との関係を悪化させ、何一つ良いことはありません。しかし実は、私たちの人生に起こることは全て良いことです。何一つマイナスはありません。叱られた内容をよく吟味してみると、改善の余地があることであり、成長の無限の可能性を示唆しています。
感情的に受け止めるよりも、叱られた内容にだけ意識を集中してその領域を改善していけたら、あなた自身が得をします。さらに、叱ってくれた相手との関係が悪くならないばかりか、良い関係を結ぶことにもつながります。
「すべての訓練は、当座は、喜ばしいものとは思われず、むしろ悲しいものと思われる。しかし後になれば、それによって鍛えられる者に、平安な義の実を結ばせるようになる」(へブル人への手紙12章11節)
叱られるのも悪くありません。叱られること、注意されることを含めて、人生を楽しんでいきましょう。
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