思い通りにいかないと「コレさえなければ幸せなのに」と考えてしまうことはないでしょうか。「この人さえいなければ」「この夫(妻)さえいなければ」「この病気さえなければ」「この借金さえなければ」「あの上司さえいなければ」
でも、そう考えている限り、幸せはいつまでたってもあなたのもとにはきません。
モーリス・メーテルリンク(Maurice Maeterlinck、1862〜1949)作の『青い鳥』は、2人の兄弟であるチルチルとミチルが、幸せの象徴である青い鳥を探しに行きますが、青い鳥はどこか遠くではなく、最も手近なところにいたというお話です。
本当の幸せは、思い通りに人生がいくところにあるのではなく、「コレさえなければ」という悲しみやつらい経験の中で「素晴らしい何か」を見つけ出していくことにあるのではないでしょうか。
思い通りにいかない出来事に対して拒絶するのではなく、それを受け入れましょう。そこに青い鳥が隠れているのですから。
もう「コレさえなければ」と思わないで、「コレ」と共に生きていく人生を選び取っていきましょう。
誰も新型コロナを好きな人はいないはずです。しかし「ウィズコロナ」という発想で、コロナを避けられないならコロナと共存してきたように、「コレさえなければ」と思う「コレ」と「ウィズコレ」で生きていきましょう。
聖書は「曲がっているものを、まっすぐにはできない。なくなっているものを、数えることはできない」(伝道者の書1:15)と語ります。曲がっているものを「真っすぐであればいいのに」と考えたり、なくなったものを数えて「ないものねだり」をするのではなく、現状を受け入れ、感謝することです。
現状が完全ではないからこそ、理想を追い求め、希望を持ち、夢を追いかけていくのです。その人生のプロセスの中で、幸せの青い鳥と出会えるはずです。青い鳥は、あなたの最も近くにいるかもしれません。
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