ブルキナファソの教育政策データセンターによると、同国では若い女性の66パーセントが基本的な初等教育を受けられずにいる。学校に行ったことがない女児すらもいるのだ。多くの少女が児童婚の危険にさらされており、半数以上が18歳の誕生日を迎える前に結婚してしまう。
宣教団体のクリスチャン・ワールド・アウトリーチ(CWO)は「Village of Opportunity」(VOO)のプログラムを通して若い女性たちを助けている。このプログラムに参加した少女たちは、裁縫や美容、料理などの職業訓練を受けることができる。
しかしこのプログラムは、単なる職業訓練以上のものを女児たちに提供している。
プログラムに参加する女児の中には、かなり厳しい状況に置かれている子もいる。VOOのディレクターを務めるディナとアレサンは、少女たちにまるで大きな家族のように接する。彼女たちはお互いを親身になって思いやる。その結果、若い女性たちはこのプログラムを通じて信者になる機会を得るのだ。
プログラムに参加しているカリーヌという女の子は、2022年にVOOに入学し、11月に信者になった。そのため、カリーヌの家族は彼女をいじめ、迫害するようになった。
ところが彼女の家族に悲劇が起きた。カリーヌの父親が自動車事故で亡くなったのだ。別居していたカリーヌの母親は重度のアルコール依存症だったため、本当のことをいうと、カリーヌは母親が家に戻ってきてほしくなかったのだ。
ディナとアレサンは、カリーヌのような女の子たちの人生に親身に関わっていた。「『たとえ家族があなたを突き放したとしても、私たちは絶対にあなたを見捨てないからね』と伝えるだけでいいのです」と言う。彼女たちは、カリーヌを両腕で包み、何があっても彼女のそばにいることを約束した。
CWOのスタッフは、ブルキナファソでキリストにある兄弟姉妹たちと共に生き、キリストの体となることの模範を示している。VOOに参加する女子学生は年々増えている。6月1日に数人のプログラム生が卒業し、さらに多くの学生が参加する予定だ。毎年募集を上回る応募があるのだ。
カリーヌが信仰において励まされ、他の人々に仕えるために強められるよう祈ろう。VOOの少女たちが職業訓練を受け、主イエスと出会い、主との関係を深めていくことができるように祈っていただきたい。
■ ブルキナファソの宗教人口
イスラム 52・2%
プロテスタント 9・2%
カトリック 11・5%