米国の創造論伝道団体である「アンサー・イン・ジェネシス(答えは創世記に)」は15日から、バージニア州のトマス・ロード・バプテスト教会を会場に4日間にわたる創造論カンファレンス「ダーウィンへの返事」を開催。初日だけで4500人の参加を集めた。
同団体は07年5月には、6300平方メートルの敷地を有する博物館「クリエーション・ミュージアム」を総工費約31億円をかけて建設。創世記に記されている6日間の創造を様々な角度で展示する内容で世界中から注目を集めた。また、昨年には創造論を扱うオンライン専門誌「アンサーズ・リサーチ・ジャーアナル(ARJ)」を創刊するなど、創造論に立った伝道を進めている。
同団体創設者で代表のケン・ハム氏は、カンファレンスのオープニング・セッションで、米国が次第にキリスト教国家として資質を失いつつあると指摘し、その原因の一つにダーウィンの進化論があると語った。また、教会に通う家庭の中で約60%の子どもが教会から離れつつあるという最近の調査に言及し、文化的戦争として、人工中絶の広がりや、公共教育の中から聖書や祈り、創造について学ぶ時間が取り去られつつある現状を語った。
「何が間違えているのか」「私は、かつてはあったこの国の土台が取り去られつつあり、今我々が構造的な崩壊に直面していると言いたい」とハム氏。キリスト教を建物にたとえ、土台がなければ崩れてしまうと指摘。キリスト教にとっての土台は聖書にあると強調した。
カンファレンスは、ダーウィン誕生200周年と、またダーウィンが進化論についてまとめた著書「種の起源」発刊150周年を迎えたのに合わせて開催された。今月初めにもカリフォルニア州で同様のカンファレンスが開催されている。バージニア州でのカンファレンスは18日まで続く。