1. ChatGPTによる急激な社会変革
AI(人工知能)の発展により ChatGPT(高度なAI技術によって、人間のように自然な会話ができるAIチャットサービス)が爆発的に普及し始めた。最新版の ChatGPT‐4 は、さまざまな分野で新しい変革をもたらすといわれている。
2. 裁判のIT化
2022年5月に国会で可決・成立した改正民事訴訟法に基づき、裁判(訴訟提起から判決まで)のIT化が急速に進んでいる。実際に、法廷で裁判をしないで、裁判官を交えて電話、テレビやウェブの会議で弁論することが恒常化してきた。訴状や準備書面の提出、訴訟記録の閲覧・複写などもオンライン化が進みつつある。
ChatGPT-4 は、例えば司法試験の問題を入力して回答を求めれば、瞬時に合格者トップ10%レベルの解答が出てくるといわれる。やがて、判決書も瞬時に作成され、裁判官は内容の正確性をチェックするだけの時代がやって来そうだ。
3. 教会のIT化
キリスト教会においても、コロナ禍の影響もあり世界的に急速に礼拝や祈祷会のオンライン化が進んでいる。ChatGPT-4 により瞬時に作成されたハイレベルのメッセージがAIロボット牧師により礼拝で語られて配信される時代が来るかもしれない。バイブルスタディーやワーシップソングの制作も、誰もが容易にできるようになるだろう。
4. 風(聖霊)は自由に吹く
真理はあなたがたを自由にする。イエスは真理であり、聖霊は真理の御霊である。御霊のあるところには自由がある。この自由とは、人を罪の奴隷から解放すること(律法主義からの自由)であるが、形式主義からの自由でもある。
形式は一時的には良いものであるが、時がたつに従いマンネリ化、形骸化していくものである。そこでは、聖霊は自由に吹くことができなくなる。
5. いのち(聖霊)は自由に流れる
イエスを信じるなら、その人の心の奥底から、神のいのち(聖霊)が湧き起こり、どんどん満ちてあふれ出し、多くの川のようになって流れていく(ヨハネ7:38)。川の水かさが増すほどに、そこに住む魚は増え、両岸に植えられた多くの木々は毎週実を結んでいく(エゼキエル47:1~10、12)。
この水はいつも新しく湧き起こり、自由に流れていくが、沢や沼地では水がよどんで沈殿し、新鮮さが失われてしまう(同47:11)。教会の活動が形式化してくると、聖霊の流れがにぶくなり、やがてはせき止められて死んでしまう。
個人の信仰も同じである。形式化した信仰からは、新鮮ないのちの水が湧き起こってこない。
6. 新しいタイプの教会
沖縄県中頭郡読谷村の「白い家フェローシップチャーチ」の伊藤嘉子牧師は、美容師として美容院を経営しながら、千人を超える方々が礼拝に参加する教会を築き上げた。教会は社会においてもさまざまな活動を展開している。大勢の子どもたちが集まり、社会のリ-ダーの方々も教会員になり、教会には愛と喜びと活力があふれている。
伊藤先生は大学も神学校も出ていない。福音を伝えたいという熱い思いから、初めは美容院と喫茶店を兼ねた自宅で小さな集会をスタートし、それが聖霊の流れに乗ってどんどん発展してきたのである。
少子化で教会に子どもたちが来ない、高齢化に伴い教会の無牧化が進んでいる中で、聖霊の働きを中心とする新しいタイプの教会が形成されつつあるように思われる。
「見よ、わたしは新しい事をなす。やがてそれは起る、あなたがたはそれを知らないのか。わたしは荒野に道を設け、さばくに川を流れさせる」(イザヤ43:19)
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