フルゴスペル沖縄教会(沖縄県宜野湾市)が入居する建物の1階で2月22日夜、火災が発生した。1階は全焼したものの、教会が入居する2階は奇跡的に延焼や消火活動に伴う浸水を免れ、ほとんどの備品は無事だった。一方、水道の一部は回復したものの、電気やガスは今も使用できない。火災後の臭いも残っていることから、移転が必要な状況だという。
火災は午後8時ごろに発生。建物の1階には飲食店が入居していたが、午後7時半には閉店し、当時は誰もいない状況だったという。消防車9台が出動し、火は約2時間半後に消し止められた。火災の様子は地元テレビなどでも報じられ、建物の外まで大きな炎が立ち上る様子が伝えられた。
この日は水曜日で、教会ではこの時間帯には通常、聖書の学びが行われていた。しかし、所属教団の会合のため、西津芳昭牧師が山口県まで出張に行っていたことから、この日に聖書の学びはなく、教会にも誰もいなかった。
西津牧師は、この日の午後7時半ごろに那覇空港に到着予定だったが、飛行機の遅れにより、実際の到着は午後8時半ごろに。到着後に携帯電話の電源を入れると、たくさんの着信が入っていたという。
会堂内は延焼や浸水からは守られたものの、全体がすすで覆われていた。聖徒と地域のボランティアの協力ですすを洗い流す掃除をし、日曜日の26日には、火災から守られた会堂で何とか礼拝をささげることができた。
西津牧師は、当時を振り返って次のように話している。
「(出張から)帰ってきたときは、まだ火もちらついていました。炎の様子から見ると、2階も大分燃えていると思いました。しかし、火の手に一番近かった教会の看板の土台も、木製でしたが一切燃えていませんでした。とてもありえない光景で、主が上に来る火から教会を守ってくださったのだと思います」
教会が入居していた建物は築50年ほどの古い物件だった。西津牧師が消防から聞いた話によると、出火原因はネズミだという。ネズミが電源ケーブルなどをかじり、漏電によるショートから火花が発生し、火災につながったと見られる。
「教会は犠牲を払うことになりましたが、古い建物のネズミ対策の必要性を発信する機会でもあると思っています」と西津牧師。移転先は賃貸物件ではなく、一つの会堂が与えられるよう祈っているとし、「そのためには資金も必要です。全てが整えられるように祈ってほしいです」と話している。
現在、電気が使えないため、教会の電話はつながらない。連絡は、西津牧師の携帯電話(090・2041・8068)か教会のメール([email protected])で受け付けている。