12月7日、汚職疑惑のあったペルー前大統領のカスティージョ氏が、ペルー議会の強行採決により罷免された。それにより副大統領のボルアルテ氏が新大統領に就任した。前大統領の罷免以来、内陸部で大規模なデモが発生し、ペルーは混乱を極めている。
同15日には、抗議参加者らはペルー各地の約50カ所の幹線道路や高速道路を封鎖し、国内の4カ所の空港を占拠、工場などを襲撃し、地方の官公庁に放火、商店などを略奪している。16日時点で同抗議活動による死者は20人に達し、警察官の負傷者も200人を超えている。人々はパニック買いに走り、恐怖と不安の悪循環が起きている。
政府は14日、30日間の非常事態を宣言し、これにより集会の自由や移動が制限された。軍はこれらの措置を執行する権限を持っており、警察は令状なしで家宅捜索することが可能となった。
前職のカスティージョ氏は収監されたが、彼の支持者らは彼の復職を望んでいる。また新たな選挙を求める声もある。ボルアルテ新大統領は今年12月の大統領選挙を提案したが、デモ隊はもっと早い対応を望んでいる。
今後の事態がどう動くか見守られるところだ。ペルーの兄姉たちが福音宣教を通して、混乱の中にある人々に主イエスの平安をもたらすことができるように、ペルーが1日も早く正常に戻るよう祈っていただきたい。
■ ペルーの宗教人口
プロテスタント 14・1%
カトリック 81・7%
ユダヤ教 0・02%