死後に性的不品行問題が明らかになったキリスト教弁証家の故ラビ・ザカリアスの娘であるサラ・デイビス氏が、父親が設立した宣教団体「ラビ・ザカリアス国際宣教団」(RZIM)を離れ、独自のミニストリーを立ち上げた。
デイビス氏がRZIMの最高責任者(CEO)を務めていたこの2年間、昨年5月に死去したザカリアス氏による性的不正行が明るみに出たこと、またRZIMが当初は疑惑を否定するも、その後の外部調査で被害者の証言が裏付けられたことなどにより、RZIMは大きく揺れた。この問題により、カナダ支部は閉鎖され、英国支部は離脱することになった。この間、デイビス氏自身のリーダーシップも厳しく問われたが、彼女はこれまで留任していた。
米クリスチャニティー・トゥデイ誌(英語)によると、デイビス氏はRZIMを辞任し、ジョージア州に法人設立を申請。自身の弁証法ミニストリーを立ち上げたという。ミニストリーの名称は「エンカウンター」で、「個人に福音の招きを届けること」を活動の目的としている。このミニストリーには、RZIMに所属していた弁証家であるアリシア・ウッド氏やサンドラ・キャロル氏、ルイス・フィリップス氏らが参加するという。
一方、このミニストリー立ち上げの知らせに対し、RZIMの元広報担当者であるルース・マルホトラ氏と元ディレクターのカーソン・ワイトナウアー氏は、それぞれのツイッターで「失望」を表明し、批判の声を向けた。
デイビス氏は5月に発表したビデオ声明で、父親のザカリアス氏に対する疑惑の対応において、RZIMが「傷をさらに深める重大な過ち」を犯したことを認め、被害者らに謝罪。「可能な限り過ちを正したい」などと述べていた。