【CJC=東京】ナイジェリア中部プラトー州の州都ジョスで、キリスト者とイスラム教住民が衝突、家屋や教会、モスク(イスラム礼拝所)が放火された。11月29日までに数百人が死亡、数千人が避難生活を強いられている。
市内最大のモスクのイスラム聖職者は、300人以上の遺体を収容、183人の遺体が埋葬待ちだ、と語っている。キリスト者の遺体はモスクに収容されないため、死者はさらに多いと見られる。政府はこれまで犠牲者の数を公表していない。
昨年5月のウマル・ヤラドゥア大統領就任以来、宗教紛争としては最悪事態となった。ナイジェリアは両宗教の信者がほぼ半数ずつに分かれている。
現地で約10年ぶりに実施された地方選挙の結果発表が遅れたのがきっかけで、イスラム教系の全ナイジェリア国民党がキリスト教系の国民民主党に敗北したとのうわさが流れ衝突の発端になったものと見られる。
ジョスでは2001年9月にも同様の衝突が起き1000人以上が死亡したほか、土地や家畜をめぐり、民族間や宗教間の衝突が相次いでいる。