世界福音同盟(WEA)は11日、3月からドイツ出身のトーマス・シルマッハー氏を総主事兼最高責任者(CEO)とする新体制に移行するのに伴い、次期副総主事2人を含む新人事を発表した。
発表(英語)によると、次期副総主事に任命されたのは、ニュージーランド出身のブライアン・ウィンズレイド氏と、シンガポール出身でドイツ在住のペイロン・リン氏。ウィンズレイド氏は、WEAの各部門を総括するミニストリー担当副総主事として、リン氏は、財務や広報など一般業務分野を統括するオペレーション担当副総主事として、共に3月から任務に就く。
ウィンズレイド氏は現在、ニュージーランドのハミルトン中央バプテスト教会の主任牧師を務めており、現地の福音同盟組織である「ニュージーランド・クリスチャン・ネットワーク」の理事や、ニュージーランド・バプテスト連合のCEO、オーストラリア・バプテスト連合の国内ディレクターなどを務めてきた。ニュージーランドのほか、バングラデシュ、オーストラリア、米国で牧会経験がある。WEAでは2018年に国際理事に選出され、国際理事会の主事を務めてきた。
リン氏は、キリスト教国際NGO「ワールド・ビジョン」のアジア・パシフィック地域における人事部門で働いた経験があり、WEAでは18年から神学問題部門で人事部長者兼研究コーディネーターとして働いてきた。
WEAは、2018年から総主事のほかに副総主事2人を置く体制に変更。これまでミニストリー担当副総主事をゴッドフリー・ヨガラジャ氏(スリランカ)が、オペレーション担当副総主事をレイモンド・スワトコウスキー氏(米国)が務めてきた。ヨガラジャ氏は新たに国際理事(アジア代表)に選出され、副総主事退任後は国際理事会の一員としてWEAで奉仕する。一方、スワトコウスキー氏は最高財務責任者(CFO)に任命された。今後はこの2年間で拡大した財務に関する業務に集中する。
WEAはこの他、カナダ出身のスティーブ・ハブリー氏を開発部長に任命した。ハブリー氏は、北米地域で非営利団体また社会的利益部門で35年にわたる開発業務経験があり、WEAでもこれまで開発部長補佐として働いてきた。
また12日の発表(英語)によると、ウィンズレイド氏の副総主事任命に伴い、国際理事会の主事はインド出身のスネハル・ピント氏が、会計担当は長年務めてきたケネス・アーツ氏の後任として、カナダ出身のデイビッド・グレツキ氏が務める。
世界福音同盟(WEA):世界で20億人いるとされるキリスト教徒のうち、6億人余りを占める福音派(プロテスタント)を代表する機関。1864年、世界の福音派に一致をもたらすことを目的に創設され、現在7つの地域と129カ国にある福音同盟、および150余りの加盟団体と協力して活動を行っている。