日本脱カルト協会理事の岩野孝之氏(本名・道下孝之、41)=つくば市=が1月28日、準強制わいせつ容疑で逮捕された。自身が研究員を務める産業技術総合研究所で、被験者アルバイトの女性にわいせつな行為をした疑いがあるという。複数の国内メディアが伝えた。
NHKや毎日新聞によると、岩野容疑者は昨年12月10日、つくば市内にある産業技術総合研究の施設で、被験者アルバイトをしていた20代女性に対し、研究のための検査と称して胸や下半身などを触ったとされている。岩野容疑者は、磁気共鳴画像化装置(MRI)を用いた脳内メカニズムを解明する研究を行っており、MRIの中で被験者に深呼吸や指を動かすなどの動作をしてもらい、反応を解析する実験を行っていた。しかしこの日は実験後、研究のための検査と称してわいせつな行為に及んだという。岩野容疑者は調べに対し、「わいせつな行為はしていない」と容疑を否認している。
報道を受け、日本脱カルト協会はホームページで「大変驚いております。当会としては、警察による捜査の進展と、事実関係の解明を見守り、その結果に応じて適正に対処してまいります」とするコメントを発表した。
同協会のホームページによると、岩野容疑者はカルト対策学校ネットワーク運営委員も務めており、キリスト教系や仏教系など、さまざまなカルト団体の活動実態を実地調査。カルト被害家族の相談会、大学生向けのカルト対策講演などを行っているという。
なお、毎日新聞によると岩野は旧姓。同研究所や同協会のホームページでは、旧姓で表記されている。