米ロサンゼルス郊外や周辺のオレンジ郡など、カリフォルニア州南部の数カ所で14日夜から15日にかけて発生した大規模な山火事被害を受けて、ビリー・グラハム伝道協会(BGEA)の緊急対策チームが被災者の精神的ケアのために支援に乗り出した。
今回の火災では19日までに住宅など1000棟以上が損壊し、AP通信によると少なくとも約20人の負傷者が出た。ロサンゼルス市北西のシルマーでは、高齢者が多く住んでいた移動式の住宅約500棟が全焼。共同通信が伝えたところによると、16日までに住民ら3万2000人以上に避難命令が出されるなどしている。
ビリー・グラハム伝道協会の緊急対策チームは、国際的な支援団体であるサマリタン・パースと協力して支援活動を行なう。サマリタン・マースは主に物資面での支援を中心に行い、緊急対策チームは被災者のカウンセリングなど精神的なケアを行なう。
緊急対策チームのディレクターであるジャック・マンデー氏は、「今年再び、我々の心と祈りが、火事の被害に直面しているカリフォルニアの兄弟たちに向けられることになった」「心痛く落胆してしまうことは、来週には感謝祭を向かえ、一年で最も喜ばしい時が被災者にとって多くの苦悩で満たされなければいけないということだ」と、山火事の被災者へ対する同情の思いを語った。
AP通信によると、今回の火災ですでに約170平方キロが焼失したという。一方、出火の原因については放火の疑いも含めて調査が行われており18日には、同州南部のサンタバーバラ郡保安事務所が、同郡で発生した山火事が大学生10人グループによるたき火の不始末によるものだったとの見解を発表した。