国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、フセイン政権や駐留米軍により重大な損傷を受けたイラクの古代都市「バビロン」の実態調査を来年の頭を目処にまとめる予定だという。米CNNが伝えた。
バビロンは古代メソポタミア文明の中心都市だが、80年代にフセイン政権が遺跡を観光資源として活用しようと古代の建造物を真似た模型やレストランなどを設置したことや、03年のイラク戦争で駐留米軍などが駐屯地として使用し軍用車両を走らせたことなどで重大な損傷を受けたとされる。
遺跡の発掘は約100年前に中断されたままで、旧約聖書の「バベルの塔」の起源や「空中庭園」の仕掛けなど依然として多くの謎が残されている。