宮城県仙台市でまちをあげて行なわれる「仙台ゴスペル・フェスティバル」(同実行委主催)が15日、仙台市街に設けられた9カ所のステージを舞台に開催された。今年は県内外の60組680人が参加。秋も深まる東北の街で一日、ゴスペルが響き渡った。
ゴスペルをキーワードとした市民参加型の音楽イベントとして02年に始まった同フェスティバルは、今年で7回目。全国各地でもゴスペルを扱ったコンサートは開催されているが、このように市民ボランティアが主催し、商店街などのストリートを会場とするイベントは他に例がない。同市では毎年9月、700組以上のグループが参加する定禅寺ストリートジャズフェスティバルが恒例の行事となっているが、それと並び県外からも参加者があるなど「仙台の秋の恒例行事」として認知度が高まっている。
「その瞬間(とき)、感謝の歌声が響く」をテーマに行なわれた今年は、新企画として一般の人々も事前あるいは当日に申し出をすれば、ステージで歌うことができる「200名のマスクワイヤー体験」を行なったほか、10月から12月まで開催される大型観光宣伝事業「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」の開催記念イベントとして様々な事前PRが行なわれるなど新しい動きが加わった。
同フェスティバルは市民の有志らによるイベントではあるが、東北中央教会の永井信義牧師や、ゴスペル音楽院のジョシュア佐々木学長らキリスト教の関係者も企画に参加している。永井牧師は第1回目から顧問として協力しており、今年は実行委員長を務めた。
宮城県や仙台市、同県同市の教育委員会、仙台商工会議所やテレビ局、ラジオ局、新聞社各社など40近い自治体、会社、団体が後援し、村井嘉浩宮城県知事、梅原克彦仙台市長も大会名誉会長として協力するなどして開催された。