あなたには力ある腕があります。御手は強く、右の手は高く上げられています。(詩篇89:13)
小学校の先生が宿題を返しながら一人の生徒に言いました。「お前の宿題、間違いだらけじゃないか。もっと問題をよく読んでから答えを書きなさい」
生徒は答えます。「ハイ、先生。兄にそう伝えておきます」
もし誰かに何かを頼むのならば、自分より優秀な人に頼むべきです。聖書の神は天地創造の力ある神、全知全能の神、永遠の神です。私たちが寄り頼む相手としてこれ以上の存在はありません。そして、この神は私たちに言われます。
わたしはあなたの神、主である。わたしはあなたに益になることを教え、あなたの歩むべき道にあなたを導く。(イザヤ48:17)
この神と出会い、人生を共に歩むとき、私たちの人生は劇的に変化します。
「人間は一本の葦にすぎない。自然の中でも一番弱い葦にすぎないのだが、それは考える葦である」。これは哲学者・科学者・数学者として有名なブレーズ・パスカルのことばです。パスカルは1623年6月19日、フランスのクレルモンで生まれました。パスカルの母は熱心なクリスチャンで、彼は母の熱い祈りの中で成長します。しかし、彼は若い頃長い間病気がちで、いつも一人で考えごとをしているような青年でした。彼自身はいつも人生の意味や目的を熱心に追求していたのです。
そんな彼に、31歳の時人生の転機が訪れます。「聖書は間違いのない神の言葉である」と確信したのです。その時のことをパスカルは『覚え書き』の中で次のように記しています。
「イエス・キリスト、イエス・キリスト、わたしは彼から離れ、彼を避け、彼を捨てて、彼を十字架につけました。しかしこれより後、どんなことがあっても、わたしが彼を離れることが永久にありませんように。福音書に記されたあなたこそ実在の神です。ああ、全き心、自己放棄、イエス・キリストよ、わたしはあなたとあなたのしもべたちに従います。わたしの地上の試練の一日は永遠の歓喜となりました。わたしはあなたのみことばを永遠に忘れません。アーメン」
パスカルはこの「覚え書き」を自分のコートの裏地に縫い込んで、生涯肌身離さず身につけたのです。パスカルは、この時から「神のためにのみ生きる」と固く決意して生涯を神に導かれて歩んだのです。
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