西アフリカのブルキナファソで16日、礼拝中の教会がイスラム過激派に襲撃され、牧師1人を含む24人が死亡、18人が負傷した。
AFP通信(英語)によると、襲撃されたのは同国東部ヤガ県のパンシ村にあるプロテスタント教会。事件発生時、教会では日曜礼拝がささげられていた。地域の行政長官であるサルフォ・カボレ大佐は同通信に、「武装したテロリスト」の一団が村に押し入り、非居住者と区別した上で地元の人々を攻撃したと述べた。
パンシ村のあるボンドーレ市のシハンリ・オサンゴラ・ブリガディ市長は、米ABC(英語)に対し、銃を持った約20人が教会を襲ったと語った。負傷者数人が搬送された事件現場から約180キロ離れた病院を訪問したブリガディ氏は、「心が痛みました」と語った。
匿名を条件にABCの取材に応じた政府関係者の話によると、この事件ではキリスト教徒だけでなくイスラム教徒も殺害され、教会は放火されたという。また、武装グループは未成年者3人を拉致し、近隣の店からも米などを強奪していった。
近隣住民の話によると、近くの町セバには、襲撃を受けたパンシ村の人々が避難してきたという。
ブルキナファソや周辺のニジェール、マリでは、2016年以降、イスラム過激派による襲撃事件が相次いでいる。ムハンマド・イブン・チャンバス国連事務総長特使(西アフリカ・サヘル地域担当)が中東の衛生テレビ局「アルジャジーラ」(英語)に語ったところによると、この3国におけるイスラム過激派による昨年の犠牲者は4千人を超える。これは、それ以前の3年間に殺害された約770人の5倍に相当する。特にブルキナファソで犠牲者が急増しており、16年の死者は約80人だったが、昨年は1800人以上が殺害された。