米国の保守的なルター派教団である「ルーテル教会ミズーリ・シノド」は7月20~25日、米フロリダ州タンパで第67回定期総会を開催し、神が「自然な6日間で(in six natural days)」地球を創造されたとする信条を決議した。
総会期間中の23日に決議されたのは、「聖書的な6日間の創造を告白する」と題した第5-09A決議案。
「自然な日」という期間について決議案は、「これらの自然な日が示す期間は、御言葉で次のように宣言されていることをわれわれは告白する。『夕べがあり、朝があった。第一の日である』」と説明している。
この決議案はまた、進化論を否定し、アダムは最初の人であり、その創造は「歴史的出来事」だとしている。
同教団の専門委員会で委員を務めるアダム・クーンツ牧師は、総会の出席者らに対し、次のように語り、決議の重要性を説明した。
「第5-09A決議案は重要です。なぜなら、神の創造に関する現実を肯定する必要があるからです。特に、状況的に神が人を創造されたと言いづらい場合はなおさらです」
決議案をめぐっては、議論が交わされる場面もあった。ある信徒代議員は、「自然な」とされる1日が24時間と定義されることに懸念を表明。「神が1日24時間の6日間で世界を創造したという聖書箇所を私は思い出せません」と述べた。一方で別の参加者は、「自然な」という言葉の定義について、「明確さに欠ける」と指摘した。
しかし、決議案支持者らは、「自然な」という用語は聖書の言葉で定義されるとし、1日とは夕方と朝がある期間を示すとした。
「自然な」という言葉の削除を提案する修正案も審議されたが、反対662票、賛成309票で修正案は否決された。
第5-09A決議案は、信仰と科学に関する資料を会衆に提供するよう牧師らに呼び掛け、1932年に採択された決議をはじめとする、起源の議論に関する過去の決議を引用した。
1932年の決議は次のように述べている。
「私たちは、神が天と地を造られたことを教えます。また聖書、特に創世記1章と2章に書かれた力ある創造的な御言葉という手段により、6日間という時間で神が天と地を造られたと教えます。私たちは、聖書で教えられている創造の御業を否定したり、制限したりするあらゆる教義を退けます」
「神が天地創造を喜ばれたとき、人間は誰一人存在しませんでした。それ故、私たちは、聖書という神の本に記された神ご自身の記録に、創造に関する信頼できる説明を求めなければなりません。私たちは、全き確信をもって神ご自身の記録を受け入れ、ルターのカテキズム(小信仰問答書)を告白します。『私は、神が他の被造物と共に私を造ったということを信じます』」