米ウィロークリーク・コミュニティー教会(イリノイ州)の長老会(役員会)は24日、新しい主任牧師招聘(しょうへい)のための委員会を設置すると発表した。発表(英語)によると、委員会は5人の長老で構成。牧師招聘業者とも提携し、年内の招聘を目指す。
長老会は同委の設置を「多くの祈りと熟考」を重ねた結果決めたと説明。「これからの数カ月間で教会指導者に関する次のステップを見極めようとしている」と述べ、祈りを求めた。
同教会はこれまで、ノースショア・キャンパス(拠点)を担当していたスティーブ・ギレン牧師が主任牧師代行を務めてきた。ギレン氏は、同委が設置されている期間も主任牧師代行として奉仕する。
「われわれは、主が牧師招聘を導いてくださると信じている。今後数カ月間にさまざまな疑問が寄せられるだろうが、われわれは全キャンパスのスタッフや会衆の意見を尊重している。そのため、教会の全員が招聘作業に加わる方法がないか、すでに検討し始めている」と長老会は続けた。
地元のシカゴ・トリビューン紙は昨年3月、同教会の創設者であるビル・ハイベルズ元主任牧師に対する性的不品行疑惑を報道。性的関係を持つようほのめかす言葉や行き過ぎたハグ、強引なキス、複数の女性をホテルの部屋に招くなど、さまざまな疑惑を伝えた。これに対し、40年余りにわたって同教会を導き、全米有数のメガチャーチに成長させたハイベルズ氏は、それらの告発をすべて否定した。
しかし報道の翌月には、昨年10月を予定していた引退を半年前倒しすると発表。「この決定は私だけで決めたものだが、多くの話し合いの末、私の決定は長老会から全員一致で支持を得た」と説明した上で、「ウィロークリークの指導者たちの貴重な時間やエネルギーが別のことに奪われてしまうことで、彼らの働きが立ち行かないことがますます明らかになってきた。われわれの教会やウィロークリーク協会(WCA)の指導者たちには、神が与えられた使命を果たすための自由が必要だ」と述べていた(関連記事:ビル・ハイベルズ牧師、不品行疑惑でウィロークリーク教会を早期引退)。
一方、ハイベルズ氏の疑惑を調査していた独立諮問委員会は2月下旬、ハイベルズ氏に対する申し立ては「信頼に足るものだ」との結論を出し、ハイベルズ氏の指導スタイルを批判。「ハイベルズ氏は、言葉と感情において男女両方のスタッフに恐れを抱かせた。数十年間にわたり、ウィロークリーク・コミュニティー教会の長老会はハイベルズ氏を効果的に監視することができていなかった」と指摘していた。