【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世は10月5日、「教会の生命と使命における神の言」を主題に召集した、世界司教会議(シノドス)開催のミサをローマの「場外の聖パウロ聖堂」で行った。シノドス開催は教皇が2005年に着座以来2回目。
現代のカトリック者にとっての聖書の意義を扱う今回のシノドスには、世界各地から司教250人が参加、3週間にわたって討議を重ねる。ただ中国本土の司教は全員出席しないとされ、バチカン(教皇庁)と中国との関係改善に進展がないことを示した。
ミサの説教で、教皇は、今日、福音をより効果的に伝えるにはどうしたら良いのかを問う場としての会合で、神が参加者全てを助けられるように、と述べた。
シノドスの準備書類では、聖書に対する根本主義的な取り組みを否定、聖書と科学との関係を、信仰者に明確にすることが求められている、という。
今回は、イスラエル・ハイファの大ラビ、シェアー=ヤシュフ・コーエンが、ユダヤ人が聖書をどう読み、理解するか、について講演する。シノドスでキリスト者以外の講演が行われるのは、初めて。ラビ・コーエンは、シノドスで講演するように、との招きが「長年にわたる愛、共生、平和のメッセージをもたらす希望のシグナル」だと語っている。
正教会の最高指導者コンスタンチノープルのエキュメニカル総主教バルソロメオス1世も講演する。英国国教会、プロテスタント諸教会からもオブザーバーが参加する。