インドのニューデリーで2日、信仰や社会的地位の壁を越えて1万5000人を超える人々が、現在も続くインド東部オリッサ州を中心とした地元キリスト教徒へ対する激しい暴動に対して抗議のデモを行った。
「平和と尊厳の集会」として開催された今回の抗議運動は、インドの父と呼ばれ、非暴力運動でインド独立に貢献したとして知られるマハトマ・ガンジーの139回目の誕生日にあわせて開催された。キリスト教徒、ヒンドゥー教徒、イスラム教徒、シーク教徒、仏教徒と様々な宗教からの参加があったほか、一般市民から政治家まで多様な層の人々が参加した。
全インド・キリスト教協議会(AICC)は、学者・平和運動家としてインド国内で著名なスワミ・アグニヴェシュ氏が、「マハトマ・ガンジーを殺害した人々と、現在オリッサ州、カルナータカ州、マッディヤ・プラデーシュ州をはじめ、インド各地でキリスト教徒を殺害している人々は同一のグループだ」と指摘したと伝えている。
8月末から激化した今回の暴動では、オリッサ州の東部だけでも5万人のキリスト教徒が避難を強いられる状況で、1947年のインド独立後60年間で最もひどいキリスト教徒への迫害だと見られている。