ある村に入ると、十人のツァラアトに冒された人がイエスに出会った。彼らは遠く離れた所に立って、・・・「イエスさま、先生。どうぞあわれんでください」と言った。イエスはこれを見て言われた。「行きなさい。そして自分を祭司に見せなさい。」彼らは行く途中できよめられた。そのうちのひとりは、・・・引き返して来て、イエスの足もとにひれ伏して感謝した。彼はサマリヤ人であった。そこでイエスは言われた。「十人きよめられたのではないか」・・・それからその人に言われた。「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰が、あなたを直したのです。」(ルカ17:12~19)
今日の箇所は、14節までの部分は他の箇所にもよくある癒やしのパターンです。でも、この物語の重要なポイントは、15節からの後半にあります。10人癒やされてそのうちの1人だけが、癒やされた瞬間、イエスの所に引き返してイエスの足元にひれ伏し、心からの感謝を伝えたのです。イエスは彼に言われます。「あなたの信仰が、あなたを直したのです」。彼は、病気が消えただけではなく、人生を根本から変えるイエスの救いを頂いたのです。
聖書にあるお約束通りのものを手にする Make It Happen! の信仰を働かせるためにイエスが私たちに求めておられることは、それほど難しいものではありません。この物語から私たちは、たった1つの鍵を学び取っていきましょう。
1. 感謝することを忘れない
私たちは、感謝することが大切だと分かっていながらも、実際には感謝することを忘れていないでしょうか。人に対しては、もっと感謝すべきだと簡単に言えますが、自分自身が本当に感謝できているでしょうか。ここで癒やされた病人は10人いました。彼らは癒やされたことに興奮して心から喜んだことでしょう。しかし、そこで終わってしまったのです。9人はその喜びの後に、イエスに感謝するために戻ることを忘れたのでした。
私たちは、自分の願いを神に祈り、神が祈りに答えてくださったときには、踊り上がるように興奮して喜ぶけれど、それが、感謝することを忘れさせたとしたら残念です。喜ぶだけでなく、感謝する者になりましょう。
2. 感謝すべき方、イエスに感謝を伝えよう
感謝したとしても、感謝すべき相手に感謝を伝えきれないのは残念です。他の9人も感謝していたことでしょう。しかし、その感謝がイエスにまで伝えられていないのです。
心の中に感謝の気持ちがいっぱいでも、それを感謝すべき相手に伝えきれてないことはありませんか。神から与えられた恵みがあるのに、その感謝をイエスに伝えてない。お願いするときだけ、求めるときだけ必死ですが、答えてくださった神に十分に感謝ができていないのは残念です。感謝すべきことはイエスにお伝えしましょう。
3. イエスに感謝しますと言う者になろう
感謝しなくてはいけないことは、皆よく分かっています。でも、この登場人物の10人のうちの9人は戻らなかったのです。感謝することが大切だと知りながら、たった1人しかイエスのもとに帰っては来ませんでした。
果たして私たちはどちらでしょうか?感謝しない9人なのか、それとも本当にイエスのもとに立ち返った1人になることができているのか。この物語に自分自身の姿を投影して確認する者でありましょう。人のことを見て批判はできても、いざ自分のことになると感謝の足りない者で終わってしまうことが多いのかもしれないと、十分に注意したいと思います。
この1年、キリストへの感謝のある毎日を歩んでいきたいと思います。
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