日本聖書協会(東京都中央区)はこのほど、キリスト教ニュースサイト「クリスチャンプレス」の立ち上げを発表した。公開は6月1日を予定。同協会内に新設されたメディア部が運営を担当していく。21日には同協会で記者発表会を開き、編集方針や発足の狙いなどを説明した。
同協会が問題意識として挙げるのは、ネット世界であらゆる情報がまん延し、情報の信頼性、信ぴょう性が低下していること。経験のあるクリスチャンの編集スタッフを迎え、老舗の米週刊誌クリスチャニティ・トゥデイとも連携しながら、質、量ともに充実した国内外のキリスト教ニュースを配信していく。
編集方針としては、同協会が立つエキュメニカルな立場を取り、特定の教団教派に偏らず、グローバルな観点からの報道を目指す。「すべての教会の違いを受け入れた上で、聖書に書かれたところの福音を宣教していく」と、同協会総主事でクリスチャンプレスの代表を務める渡部信氏は語った。
記事はすべて無料で公開し、広告販売で収益を図る。同協会は11月にキリスト教視聴覚センター(AVACO)との合併を予定しており、ニュースサイトが成長すれば、動画配信の分野へ事業を拡大することも視野に入れている。
渡部氏は、「必要なニュースを伝えていくことは大切なことで、キリスト教界にとって使命でもある。皆さんが認めてくださって、それなりの実を結んでいくという思いで今回、立ち上げる決心をした。もちろん財政的な苦労もあるが、他の部と協力し合いながら育てていきたい」と話した。