大規模な洪水と土砂崩れが発生した西アフリカのシエラレオネで、死者が8月末までに千人を超えた。国連の発表では約6千人が被災し、衛生状態の悪化から、コレラなどの病気がまん延する可能性もある。一方、現地ではキリスト教団体も支援活動を行っており、被災者からは感謝の声も寄せられている。
シエラレオネでは8月14日、豪雨が同国の首都フリータウンなどを襲い、大規模な洪水と土砂崩れを引き起こした。生存者を支援するための資金を募っているキリスト教支援団体「クリスチャン・エイド・ミッション」によると、洪水と土砂崩れがあった後には、大きな火災も発生したという。
現地では、現在も危機的な状況が続く中、すべてを失ってしまった貧しい被災者たちに食事を提供するなどしているが、緊急でさらなる支援が必要だという。
隣国リベリアに本部を置く「ミッション・ベテル・ミニストリーズ・インターナショナル」の代表を務めるクラウディウス・デア牧師は、土砂崩れの後、残された遺族を慰めるために現地を訪問した。「私たちは人々に食事を提供し、心的外傷を負った人々のカウンセリングを始めました。また、西アフリカのメンバーたちは、人々に配るための衣服を集めました」
一方、デア牧師は、人々が避難所を必要とし、飢餓と心的外傷の危機に直面している今後数カ月間に、キリストを分かち合うための非常に大きな機会があると見ている。
「ある人たちは、(生き残った)親戚を見つけに行く力を取り戻せたとして、感謝していました」とデア牧師。「キリストの御名のために、誰かが気にかけ、必要なものを分かち合ってくれることに感謝する人たちもいました。ある人たちは今、教会員たちと共に礼拝をささげています。また、感謝の気持ちを表すために電話をくれ、彼らの町に枝教会を始めるように私たちの教会に頼んできた人もいました」と言う。