皆さんの周りには、たくさんの人がいると思います。知人や友人、家族のことだけを思い浮かべてみても、いろんな人格、多種多様な顔、それぞれのクセがあって面白いです。その人格、顔、クセの種類を全部挙げたら、1冊の面白い本ができそうですね。チャレンジされる方は、ぜひやってみてください。
人にはそれぞれ、才能や特技、また、他人が持ち得ない何かがあります。資生堂。言わずと知れた日本を代表する企業であり、化粧品の製造や販売を主たる業務として、世界中で事業を展開しています。このコラムを読んでくださっている女性の皆さんの中にも、資生堂の化粧品を手にしている方が多いかもしれません。
その資生堂の社長を務めた池田守男(1936~2013)という人物がいました。彼は創業社長ではありませんが、同社の社長、会長職以外にも、東洋英和女学院理事長・院長、東京商工会議所副会頭、公益認定等委員会委員長などの要職を歴任した偉大な人物であり、クリスチャンでした。
彼の言葉です。「『各々の賜物をもって、お互いに仕え合う』。これは聖書の言葉だが、人間本来の姿である・・・」(『100人の聖書』88ページ参照)
この彼の言葉が、私たちに大切なことを気付かせてくれます。私たち人間の本来の姿。それは、池田守男が言うように、聖書という書物に書いてある姿、すなわち「それぞれの賜物、能力、才能を使って、お互いに仕え合う」というものではないでしょうか。自分の魅力や才能、能力を自分のために使うのではなく、人のために使ってあげることこそ、人間本来の姿なのです。
世界で一番読まれている、世界最古の書である聖書から学ぶ「人間本来の姿」に、今日から帰りたいですね。自分の出世や名誉のために、自分の才能や能力、与えられた体力や美しさを使うことは普通であり、誰もがしていることです。でも、今日から「人間本来の姿」で生きていきたいですね。皆さんの能力や才能、特技でなし得ることを、誰かのためにしてあげませんか。
皆さんのたったひと言を必要としている人が、隣にいるかもしれません。皆さんが手を貸してくれることを願っている人が、近くにいるかもしれません。その声を、その体力を誰かのために使い、その誰かが助かり喜んでくれるなら、とても美しいことですね。
自分ができること、また、自分ならできることを他の人のためにしてあげる。そのような素敵な生き方を始めてみませんか?
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【書籍紹介】
篠原元著『100人の聖書』
本書を推薦します!
「他の追随を許さない数と挿話」
――奥山実牧師(宣教師訓練センター[MTC]所長)
「牧師の説教などに引用できて便利」
――中野雄一郎牧師(マウント・オリーブ・ミニストリーズ)
「聖書に生きた偉人たちの画廊」
――峯野龍弘牧師(ウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会)
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