自分が生きているのは先祖のおかげではないのか。
前々項の回答の通り、自分の親たちは自分を造るために先祖から受け継いだDNAを、生殖行為を通じて自分に引き継いだだけ。親たちは、私を造るためにはそれ以上の何もしていません。引き継がれたDNAが母の胎内で諸栄養素を組み合わせるなどして、体と精神の形成をしたのです。
その肝心のDNAは、父母が造ったものでもないし、祖父母も、曽祖父母、さらにさかのぼっても先祖の誰もこれを造ったわけではありません。赤ちゃんの体、命を造るほど“素晴らしい素晴らしいもの”であるDNAは、誰も造ることができません。先祖をどれだけさかのぼって行ってもそうです。親が造るのでなく、親は育てるのです。
人間(赤ちゃん)の命を造り上げるDNAは、初めに神が造り、代々に引き継がせていったのです。(神は、動物には動物のDNAを用意し、人間には人間のDNAを与えてくださったのです)
先祖の生殖行為も自分の命を造り出すきっかけとなったことは評価しますが、それよりも育ててくれたことの方をより感謝すべきです。育てるのは親の役割であり、責任ですから、これをきちんと果たしてくれた直接の父母には大いに感謝すべきですね。
もちろん神も、見えない部分で守ってくれたことを忘れてはなりませんが。人は、先祖のおかげというよりも、父母、祖父母の生育に感謝すべきですが、根本的には、DNAを与え、受け継ぎのシステムを与え、母の胎内で成長させるシステムを用意してくださった神にまず感謝すべきです。先祖のおかげというよりも、“神様のおかげ”というべきで、このことを忘れてはなりません。
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