【CJC=東京】初代キリスト教史の研究で知られたヘンリー・チャドウィック氏が6月17日、英オクスフォードの病院で死去した。87歳。死因は公表されていない。
英国国教会司祭として、『アングリカン=ローマ・カトリック国際委員会』『アングリカン=正教会委員会』の双方で教義上の差異解決とキリスト教一致に貢献した。「誰もヘンリーに代わることは出来なかったし、これからもそうだ」と英紙『ガーディアン』は指摘している。
1920年6月23日、イングランドのブロムリー生まれ。43年に司祭に叙階された。59年、オックスフォード大学神学教授、69年、同大クライスト・チャーチ・カレッジ長、79年、ケンブリッジ大学ピーターハウス・カレッジ長。54年から85年まで『ジャーナル・オブ・セオロジカル・スタディーズ』(神学研究雑誌)を編集した。
3世紀の教父アレキサンドリアのオリゲネスの著作『ケルソス駁論』の翻訳など多数の著作がある。89年、女王によって『騎士』に叙任された。