進化論が絶対的真理だと証明されても、信仰は揺らがないか。
聖書は、神が世界を創造し、人間を創造したことを告げてはいます。この点が神信仰の起点であり、究極でもあります。これを揺らぐことなく、確信しているならば、「いかにして創造したか」ということは、それほど死活的に重要なことではありません。
従って、聖書は「いかにして」という部分を詳しくは述べていません。そこで、その「いかにして」という部分を、「神が進化という方法を用いて、漸次(ゆっくりと)徐々に変化させて、天地万物をお造りになったのだ」と考えても、絶対に誤りだとは断定できないかもしれません〔これを“有神進化論”とか、“漸進創造論”とか呼びます〕。
そしてキリスト教徒でも、この有神進化論に立っている人々が大勢います。この論は、神の万能の知恵と力を前提にし、世界のそもそもの原因をやはり神に置いていますから、信仰がグラつくものではありません(世界が神なしに全くひとりでに〔自然に〕できた、というのは、無神論であって、それにはいささかも同調できませんが)。
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