無神論者であることを公言しているカナダ合同教会(UCC)のグレタ・ボスパー牧師が、UCCトロント協議会審査委員会から不適格と判断された。その一方で、ボスパー牧師を支持する請願書の署名は1千以上に達している。
トロントにあるUCCウェストヒル合同教会を牧会するボスパー牧師は、数年にわたって、自身の無神論の立場について率直に述べてきた。これを受け、ボスパー牧師の「職位の有効性」を調査してきたトロント協議会審査委員会は9月、39ページにわたる報告書で、「私たちの意見では、彼女は託された牧会の働きを継続するには適格ではありません。彼女は、神、イエス・キリスト、聖霊を信じていないからです」と結論付けた。
審査委員会は報告書で、「私たちは、もしグレタ・ボスパー牧師が按手を受けることを求めて、今日、私たちの前にいるなら、私たちは彼女を推薦しないだろうという結論を下しました」と述べている。
しかし、ボスパー牧師は自身が牧会する教会の会衆から支持を受け続け、請願書への署名数は増え続けている。この請願書は、審査委員会の審査過程を「欠陥があり、不公平である」と指摘している。そして、ボスパー牧師の見解が他の多数の聖職者たちによって共有されていることを暗に示しつつ、「審査委員会の判断は、グレタ・ボスパー牧師、ウェストヒル合同教会、UCC内の数知れない聖職者たち、国内の多くのカナダ合同教会の教会員たち、そしてカナダ国民の中での教派の評判に重大な意味合いがあります」とし、UCCに審査委員会の判断と提案を却下するように訴えている。
9月15日に開かれたトロント協議会の臨時執行委員会で、ボスパー牧師と支持者たちは発言する機会が与えられた。ボスパー牧師はカナダのトロント・スター紙に対して、「これは私だけの問題ではありません。これはある人々の問題なのです。無神論者の聖職者たちはあらゆる所にいるからです。彼らは自分の信じている内容について正直に語ることを許す共同体を単に持っていないだけなのです」と述べた。
その週末、ボスパー牧師は審査委員会の判断に対して自身が語った内容をブログに投稿した。
「結論は結論です。私は不適格です。トロント協議会はそれに関して何もできません。彼らができるのは、審査委員会の判断に関して話し合い、委員会の提案に従うかどうかの決断をすることだけです。個人的には、ある人が不適格であることを見いだされたとき、何かを話し合う余地があるのか分かりませんが、しかし私は彼らに取り組んでもらいたいと思います。私にはまだ、仕えるべき1つの教会があるのです」
ボスパー牧師はまた、15日の臨時執行委員会で自身が話した内容の写しを提供している。それによると、ボスパー牧師は、自身の牧会の働きを継続する自由を認めるよう、UCCの働きへの自身の召命を繰り返し述べた。