民主党の大統領選の候補者バーニー・サンダース氏が、体系的な宗教とは積極的に関わっていないものの、自分の方法で神を信じていると語った。
ユダヤ系米国人のサンダース氏は、神について自分なりの考えがあると述べた。
ワシントン・ポスト紙によると、サンダース氏は「私は体系的な宗教とは積極的に関わっていません。誰もが神を自分自身の方法で信じていると思います。私にとって、そのことは私たち皆がつながっており、人生の全てがつながっており、そして私たち皆がまとまっていることを意味します」と語った。
バーモント州選出の上院議員で74歳になるサンダース氏は、このような質問に直接的に回答することはなかった。昨年10月、テレビの深夜番組で司会のジミー・キンメル氏に神を信じるかと尋ねられたとき、サンダース氏は、「私は私です。私が信じること、私の霊性は、私たちは皆ともにここに在るということです」と語った。
ワシントン・ポストは、ウォール街の銀行への政策をキャンペーンの目玉とし、「民主社会主義者」を自称するサンダース氏が、宗教についての質問に答えたがらないことで、インターネット上で臆測を呼んでいると指摘した。
しかし、サンダース氏は移民である父親と二世の母親は、ユダヤ教やほかの信仰で見られる道徳の感覚によって氏を育てたと明らかにした。
「私は尊厳と尊敬をもって接してもらいたいですし、ほかの人々も尊厳と尊敬をもって互いに接してほしいです。道徳の感覚が政治の一部になるのは重要だと考えています」
サンダース氏はさらに、昨年9月のキリスト教福音派の立場をとるリバティ大学での講演で、イエスの山上の垂訓をもとに道徳心について話したと述べた。
「私は、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教、他の宗教でも、全ての偉大な宗教に存在する一つのビジョンによって動機づけられています。そして、そのことが最も美しく明白に述べられているのがマタイによる福音書7章12節です。その箇所は、『だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。これこそ律法と預言者である』と述べています」
サンダース氏はしばしば、特に最近の演説で気候変動の緊急性を世界に呼び掛けたり、貧しい人、病気の人、高齢者に対する社会によるケアの必要性に触れたことで、教皇フランシスコに対する深い尊敬の思いを表してきた。
サンダース氏の公式ツイッターアカウントでは、教皇フランシスコがそのような問題について語ったことを引用している。ワシントンポストとのインタビューでサンダース氏は、「気候変動についていえば、神の惑星を破壊するわけにはいかないことを理解している多くの福音派、保守派がいます。そして私が心から称賛してやまない教皇フランシスコは、この惑星と自滅的な成り行きについて語っています」と述べた。
一方、サンダース氏の最大のライバル、ヒラリー・クリントン氏は、1月下旬のアイオワ州での選挙運動で、キリスト教信仰について長い時間をとって語った。
クリントン氏は質問に対し、「私は信仰を持っています。私はクリスチャンです。メソジストの信仰を持っています。私は教会を通して家庭で受けた教育や支援にとても感謝しています。そして、私たちクリスチャンはみな、何について召されているか、何をするように導かれているか、常に頭の中で考えていると私は考えています。また、とても強い確信を持つこと、またそれをほかの信仰を持つ人とも話し合うことは、絶対に必要だと思います」と答えた。