【CJC=東京】南米パラグアイで4月20日行われた大統領選は即日開票され、野党連合が支持する元カトリック司教で中道左派のフェルナンド・ルゴ氏(56)が、同国初の女性大統領を目指した中道右派与党コロラド党候補、ブランカ・オベラル前教育相(50)を破り当選した。オベラル氏は党内分裂を抱えて支持を伸ばせず、軍政時代を含めて続いてきた同党の長期政権は約60年ぶりに交代する。
出馬を目指し、2年前に司教を辞任していたルゴ氏は農地改革や社会福祉重視をかかげ、貧困層からの支持を集めて歴史的な勝利を収めた。
中南米の左派政権の中には、ベネズエラのチャベス大統領など強硬な反米路線も目立っているが、ルゴ氏は「チャベス氏は軍人だが、私は宗教者だ」と述べるなど、距離を置く姿勢を見せている。