「ユーラシア文化サロン 現代ロシアの呪術とキリスト教」と題した講演が7月23日(土)、大阪府中央区の日本ユーラシア協会大阪府連で行われる。講師は神戸市外国語大学准教授でロシア文化研究者の藤原潤子さん。
藤原さんは文化人類学的な手法でロシア研究を行い、これまでロシア北西部や東シベリアの調査を行ってきた。『呪われたナターシャ―現代ロシアにおける呪術の民族誌』(人文書院 2010)、『水・雪・氷のフォークロア-北の人々の伝承世界』(勉誠出版 2014 共編著)、『シベリア 温暖化する極北の水環境と社会』(京都大学学術出版会 2015 共編著)などの著作がある。
1991年のソ連崩壊後、ロシアでは宗教やオカルトへの興味が急激に高まり、伝統的な呪術信仰も復活しているという。この中で、無神論教育でかつては神も呪術も信じていなかったが、今は信じるという人が出現し、病気や人間関係などに関わる困難な問題の解決のために頼ろうとする人も少なくないという。
現代のロシアで呪術のリアリティーをめぐってどのような言説が飛び交っているのか。それはいかに人々を絡めとるのか。そして、ロシア正教会の復興とどのような関係があるのか。呪術をめぐる語りから、どのような人間関係や社会問題が浮かび上がるのか。藤原さんの研究に基づいて紹介される。
日本ユーラシア協会は、1957年に設立され、ユーラシア諸国民との相互理解、文化交流、友好親善のための取り組みを行っている国際友好団体。留学やロシア語講座のほか、毎月「ユーラシア文化サロン」と題してさまざまなテーマでの講演やイベントを行っている。
日時:7月23日(土)午後2時~4時
会場:日本ユーラシア協会大阪府連ロシア語教室
〒542-0012 大阪市中央区谷町7-3-4新谷町第3ビル313号
(地下鉄 谷町線・長堀鶴見緑地線「谷町六丁目」駅下車 徒歩5分)
受講料:会員800円、一般1000円、学生500円
事前申し込み:メール([email protected])または電話(06・6763・0877)で