「・・・人々は何事が起こったのかと見にやって来た。そして、イエスのところに来て、悪霊につかれていた人、すなわちレギオンを宿していた人が、着物を着て、正気に返ってすわっているのを見て、恐ろしくなった。・・・彼にこう言われた。「あなたの家、あなたの家族のところに帰り、主があなたに、どんなに大きなことをしてくださったか、どんなにあわれんでくださったかを、知らせなさい。」そこで、彼は立ち去り、イエスが自分にどんなに大きなことをしてくださったかを、デカポリスの地方で言い広め始めた。人々はみな驚いた」(マルコ5:1~20)
今日の聖書箇所、ゲラサ人の地でのエピソードから主の本物の癒やしについて学びたいと思います。
ゲラサ人の地でイエス一行が出会ったのは、悪霊につかれた、訳の分からない獣のような男でした。彼の奇行を誰もコントロールすることはできませんでした。その人物とイエスが出会ってくださり、癒やし、解放してくださいました。
1. 根本的問題を解決してくださる
彼の置かれた状況は一筋縄では解決できず、どこから手をつけたらよいか全く分からないような複雑なものでした。私たちも彼のように、にっちもさっちもいかなくなることがあるのではないでしょうか。人には全く解決できない、たとえそのような状況になってもイエスは必ず救ってくださいます。
イエスと出会うことは本当に素晴らしいことです! イエスは、この男の人生を狂わせていた根本的な原因である悪霊を追放し、命の根本から癒やしてくださったのです。イエスは私たちを苦しめている一切の問題、病を根本的に解決してくださるのです。命そのものを救ってくださる救い主に感謝しましょう。
2. 本物の我に立ち返らせてくださる
男の症状はあまりにひどく、長期にわたったので、周囲の人は彼が真人間に返ったときの姿を知りませんでした。人々が恐ろしくなるほどこの男は変わり、正気に戻っていたのです。
イエスがいなくても大丈夫という人がいます。しかしそれは、罪に押し流され、悪霊の支配の中にあるのに大丈夫だと思わされているだけなのです。
クリスチャンとして生まれ変わらせていただくことを軽く見てはなりません。単に病気の症状が改善するというレベルとは全く違う、神は私たちを劇的に本来あるべき姿に造り変えてくださることに感謝しましょう。
3. 新たな責任、使命を与えてくださる
イエスは、正気になった彼に、ふさわしい特別なビジョンを与えられたのです。イエスについていくという男に、あなたがどれほどひどい状態であったかを知っている身近な人々に証しをするよう言われました。自分が満足するだけのレベルで終わらせず、神の恵みを受ける者は、それを証しすることが期待されているのです。
イエスに出会うと私たちには新しい責任、任務が与えられます。癒やし主(ぬし)のキリストに出会い、癒やしていただき、本来の自分に戻ると、私たちはキリストの恵みを宣べ伝える者に変えられていくのです。
この恵みに感謝しましょう。今週もあなたに与えられた場所で、喜び、感謝をもって福音を伝えてまいりましょう。
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