島根県浜田市の八戸川で15日朝、アユ釣りに来ていた末川博さん(63)=広島市安佐北区=が、クマに襲われ、小指を切断するなどの重傷を負った。命に別条はないという。末川さんを襲ったクマは逃走し、警察や猟友会のメンバーが現在、警戒に当たっている。日本テレビなどが伝えた。
日本テレビによると、末川さんは15日午前7時半ごろ、浜田市旭町の八戸川の河原でアユ釣りの仕掛けを作っていたところ、突然現れたクマに襲われた。クマは、体長約150センチのツキノワグマで、山の方へ逃げたという。
末川さんは友人の男性と2人でアユ釣りに来ており、友人は約100メートル離れた場所にいたため、無事だった。友人はNHKの取材に対し、「釣りをしていたら、(末川さんが)痛そうに手を押さえて小走りで逃げて来た。月に5回くらい来ているが、クマが出たのは初めてで、非常に驚いている」と話している。
朝日新聞によると、末川さんは、河原で釣りの準備をしていた際、正面からクマに襲われた。末川さんは、左手の小指を切断し、顔などにけがを負ったが、広島県三次市の病院へドクターヘリで運ばれ、命に別条はないという。
クマは現在も見つかっていないが、警察や地元の猟友会のメンバーらが現場周辺の警戒に当たっている。
現場は、浜田自動車道・旭インターチェンジ(IC)の東約6キロの山間部で、浜田市の中心部からは約30キロ離れている。