栃木県野木町の自宅で約2年前、大量の睡眠導入剤を入れたみそ汁を夫の斎藤六郎さん=当時(71)=に飲ませ殺害したとして、妻の無職・斉藤俊子容疑者(63)が13日、殺人容疑で逮捕された。NHKなどが伝えた。
NHKや時事通信によると、俊子容疑者は2014年8月10日ごろ、野木町野木の自宅で、睡眠導入剤200錠を入れたみそ汁を作り、六朗さんを薬物中毒にさせ、殺害した疑いが持たれている。六朗さんの遺体からは、致死量を超える睡眠導入剤の成分が検出されていたという。
俊子容疑者自身も睡眠導入剤入りのみそ汁を飲んで自殺を図り、意識不明の状態で病院へ運ばれたが、命は助かった。これまで病院で手当てを受け、13日に退院したところを逮捕されたという。俊子容疑者は、容疑を認めており、警察は無理心中を図ったものとみて詳しく調べている。
一方、産経新聞によると、俊子容疑者と六朗さんは仲が悪く、俊子容疑者は母屋で、六朗さんはプレハブの別棟で生活する家庭内別居状態だったという。事件数日前には、親族から一緒に住むようとがめられていたという。
また、六朗さんの殺害に使った睡眠導入剤は、精神科に通院していた俊子容疑者が、使い切ったなどと嘘をついて病院から処方してもらい、ため込んでいたとみられている。自宅からは約500錠分の空のパッケージが見つかったという。
共同通信によると、近所の女性は「病気で亡くなったと聞いていた」など話し、驚いた様子だったという。