憂いはこの世に属するものです
人間は幸せを追求しながら生きていく存在です。誰もが幸せに暮らすことを願いますが、全ての人々が幸せなわけではありません。ならば、まことの喜びと幸せはどこからやってくるのでしょうか。
世にある全てのものは、現れては、すぐに消えて無くなったり、また現れたりを繰り返します。永遠に存在するものなんてこの世には何一つありません。ただ神様の愛だけが永遠に変わることがありません。私たちが神様の愛の中にとどまるときに、まことの幸せを感じながら生きることができ、祝福の源なる神様を心の中に迎え入れるときに、まことの喜びを味わうことができるのです。
私たちは他の被造物とは異なり、神様の御姿に似せられて造られたから、神様によってのみ、まことの喜びを味わえる存在です。ですから、いくらこの世でお金、名誉、権力を得、善き行いを行っても、神様なしには本当の満足を得ることはできません。また、世に属する全ての欲望を捨て去って、欲を抑えつけても、むなしさをどうにかすることはできません。神様は、ただご自分の独り子イエス・キリストを信じる者にだけ天の御国を相続分として与えられたからです。私たちがイエス様をつかむときにだけ、やっと本当の満足が得られるようにされたのです。
ヘブル人への手紙の著者は、私たちの大祭司なるイエス様をしっかりつかむように言っています(ヘブル4:14)。またイエス様も、「だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます」(マタイ6:33)とおっしゃっています。
神様の摂理を仰ぎ見なさい
私たちは人生を取り囲む幾つもの苦しみゆえに恐怖にとらわれて、神の御国の通路であるイエス様のことを忘れてしまい、何を食べるか、何を着るかを心配しながら生きていくことがたくさんあります。主は私たちに向かって、「何も思い煩わないで」(ピリピ4:6)とおっしゃいました。
しかし、私たちがこの世を生きるときに、心配から完全に自由になるというのは大変難しいことです。いつの間にか仕方なしに衣食住に関するさまざまな悩みに直面します。しかし、このような心配はこの世的なものであり、私たちにとって何ら有益なものではありません。
「あなたがたのうちだれが、心配したからといって、自分のいのちを少しでも延ばすことができますか」(マタイ6:27)
憂いは無益であるのみならず、私たちに害をもたらします。私たちを落胆と絶望に陥らせ、時には病へと追い込みます。
「陽気な心は健康を良くし、陰気な心は骨を枯らす」(箴言17:22)
憂いがやってくるとき、私たちが必ず覚えておくべきことがあります。それは、私たちが「神様の子ども」だという事実です。神様が私たちの父親として、私たちの面倒を直接見ておられるから、私たちは一切心配する必要がありません。
(イ・ヨンフン著『まことの喜び』より)
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【書籍紹介】
李永勲(イ・ヨンフン)著『まことの喜び』 2015年5月23日発行 定価1500円+税
苦難の中でも喜べ 思い煩いはこの世に属することである
イエス様は十字架を背負っていくその瞬間も喜んでおられました。肉が裂ける苦しみと死を前にしても、淡々とそれを受け入れ、後悔されませんでした。私たちをあまりにも愛しておられたからです。喜びの霊性とは、そんなイエス様に従っていくことです。イエス様だけで喜び、イエス様だけで満足することを知る霊性です。神様はイエス様のことを指し、神の御旨に従う息子という意味を込めて「これは、わたしの愛する子」(マタイ3:17)と呼びました。すなわち、ただ主お一人だけで喜ぶ人生の姿勢こそが、神の民がこの世で勝利できる秘訣だということです。
(イ・ヨンフン著『まことの喜び』プロローグより)
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李永勲(イ・ヨンフン)
4代続くキリスト教家庭に生まれ、幼い頃から主日学校に通いながらヨイド純福音教会と深い関わりを持ってきた。延世大学および韓世大学、連合神学大学院を卒業し、アメリカのウェストミンスター神学大学院修士課程を修了した後、アメリカのテンプル大学において宗教哲学修士(M.A.)と宗教哲学博士学位(Ph.D)を取得した。アメリカのワシントン純福音第一教会、日本のフルゴスペル東京教会、アメリカのLAナソン純福音教会の担任を務め、国際神学研究院院長、韓世大学教授、アメリカのベテスダ大学総長、ヨイド純福音教会教務担当副牧師などを歴任し、対外的には韓国キリスト教総連合会(CCK)共同会長と韓国キリスト教教会協議会(NCCK)会長などを歴任した。
現在、ヨイド純福音教会の2代目担任牧師として、韓国キリスト教総連合会(CCK)代表会長、キリスト教大韓アッセンブリーズ・オブ・ゴッド総会長、社団法人グッド・ピープル理事長などの活動を行っている。チョー・ヨンギ牧師の牧会と霊性を継承、発展させながら、ペンテコステ聖霊運動と御言葉充満の調和、仕えることと分かち合うことの実践、世界宣教および教会連合運動などに力を注いでいる。
主な著書としては『The Holy Spirit Movement in Korea』『霊的成長の道』『小さきイエスの霊性1・2』『感謝の奇蹟』『信仰の奇蹟』(以上、全て韓国語版)、韓英対訳『十字架の恵み』など多数。訳書としては『ペンサコーラ、奇蹟の現場‐ブラウンズビル教会』『世界ペンテコステ・ホーリネス運動の歴史』などがある。