指定暴力団「山口組」直系の中核組織「弘道会」(名古屋市中村区)の本部前の路上で、一般車両を取り囲み、乗っていた一般男性(49)を脅したとして、愛知県警は18日、弘道会傘下の暴力団組長、田中明治(あきはる)容疑者(53)ら8人を暴力行為等処罰法違反(共同暴行)容疑で逮捕した。山口組と抗争状態にある「神戸山口組」系の組員と勘違いした可能性があるという。朝日新聞などが伝えた。
同紙によると、弘道会の本部前を17日正午ごろ、他県ナンバーのワンボックスカーが低速で走っていたところ、田中容疑者らは車3台でワンボックスカーの進路をふさぎ、後部座席に座っていた男性の胸ぐらをつかんで怒鳴るなどしたという。
日本テレビによると、被害にあった男性は、友人の男性3人と岡山県から私用で名古屋市を訪れており、「興味本位で弘道会本部を見に来た」という趣旨の内容を話しているという。
名古屋テレビによると、田中容疑者らは、男性らに入れ墨がないことを確認し、その後解放した。同紙によると、8人は調べに対し、いずれも黙秘し、認否を保留している。
弘道会は、現在の山口組組長・司忍(本名・篠田建市)が結成した暴力団で、山口組の中核組織。