匿名のクリスチャンが、13年前にスポーツ用品店で万引きしたことを悔い改め、謝罪する手紙と弁償金を送り届けたことが今月上旬に明らかになったが、同一と思われる人物が、同じく13年前に自転車を盗んだことを謝るために手紙と現金3万円を持って茨城県つくば市内の民家を訪れていたことがわかった。読売新聞が伝えた。
同紙は民家の主婦(60)の話として、今月5日か6日の午後2時頃、30代前半と観られるスーツ姿の男性が訪れ、「13年ほど前にお宅の自転車を乗っていってしまった」と謝り、手紙と現金が入った封筒、菓子折りを手渡したと伝えている。手紙の中で引用されている聖句など、文章の表現がスポーツ用品店へ送られたものとほぼ同じことなどから、同一人物であるとみられている。
主婦は自転車を盗まれた覚えがあったが当初、現金を受け取ることは断った。しかし、男性が納得しないために1万円だけ受け取った。受け取った1万円は慈善団体への寄付を考えているという。
窃盗は国内の刑法犯の中で最も多い犯罪となっており、警視庁の統計によれば全体の約7割を占める。昨年9月には、窃盗の容疑で指名手配されていた男性容疑者が、「教会で牧師に盗みをざんげしたら、出頭を勧められた」と自ら出頭してきたケースが報じられている。
窃盗に関しては、聖書における最も古く、かつ根幹を成す戒めである「十戒」に、「盗んではならない」(出エジプト記20章15節、申命記5章19節)と明記されている。