キリスト教に対する迫害を監視する宣教支援団体「オープン・ドアーズ」(米カルフォルニア州サンタアナ)が、最も迫害がひどい国の一覧「2008 ワールド・ウォッチ・リスト」を発表した。同リストによれば最も迫害がひどい国は北朝鮮。6年連続での1位となった。
北朝鮮には約20万人の「地下」キリスト教徒がいると推測されており、40万から50万人の信者が秘密裏に信仰を守っているとも言われている。オープン・ドアーズの現地人の情報によれば、キリスト教徒の約4分の1が監禁され、監禁されたほとんどの人は収容所から生きて出られることはないという。また、北朝鮮においてキリスト教徒は特に同政権に対する大きな脅威としてみなされ、その信仰を理由に公開での死刑や拷問、無期限の監禁などが多数行われているという。
米国オープン・ドアーズ会長兼CEOのカール・モエラー氏は今回の結果について、「北朝鮮がこの恥ずべきリストで6年連続で1位であることは、なんら衝撃的なことではない」「キリスト教徒がこれほどまでに恐ろしく、組織的な迫害にさらされている国は他に存在しない」と、北朝鮮での迫害の深刻さを語った。
「2008 ワールド・ウォッチ・リスト」
1位:北朝鮮、2位:サウジアラビア、3位:イラン、4位:モルジブ、5位:ブータン、6位:イエメン、7位:アフガニスタン、8位:ラオス、9位:ウズベキスタン、10位:中国