【CJC=東京】教皇ベネディクト16世が第二バチカン公会議で行われた典礼改革の「後戻り」をさせているわけではないとバチカン(教皇庁)教皇儀典室のグイド・マリーニ儀典長が19日、バチカン放送とのインタビューで語った。
教皇は昨年、第二バチカン公会議で実施を一定の条件下でのみ認める、とされていたラテン語ミサの規制を撤廃している。
13日、教皇はシスティナ礼拝堂でのミサの際、元来の主祭壇で執行したので、祈祷などの時には会衆に背を向ける昔ながらの様式になった。改革された現在のミサでは、聖職者は祭壇に面し会衆と向き合う。
マリーニ氏は、教会に特別な事情がある場合には、第二バチカン公会議の路線の範囲ないで特例が許容されると語った。「典礼の執行の正確な方向性が保存されており、たぐいまれな美と調和が保たれているといった特別な状況の下では昔の聖壇でミサを行なうことも望ましい」という。