体を強く圧迫するなどして人為的に失神させる「失神ゲーム」を同級生に行ったとして、新潟市内の市立中学校に通う2年の男子生徒2人が14日、暴行容疑で逮捕された。2人は校内の男子トイレで同級生の男子生徒を失神させたという。時事通信などが伝えた。
同通信によると、逮捕されたのは、いずれも新潟市在住で14歳の中学2年の男子生徒2人。今月3日、校内の男子トイレで、「失神ゲーム」と称し、同じく14歳の同級生の男子生徒に背中から体当たりし、失神させる暴行を加えた容疑が持たれている。
朝日新聞によると、現場には2人の他に別の男子生徒1人も居合わせ、2人が同級生を失神させる様子を見ていたという。失神させられた男子生徒は、失神後間もなく起き上がったという。
失神させられた生徒の保護者と学校が4日、警察に相談し、警察が捜査していた。同通信によると、警察は日常的に暴行がなかったか調べる方針。
2014年10月の産経新聞の記事によると、「失神ゲーム」は数十年前から子どもたちの間で遊び感覚で行われてきたという。しかし、いじめに使われるケースも多く、死の危険もある。最近は、インターネット上に実践動画が国内外で拡散し、安易な模倣が懸念されているという。
同紙が、杏林大学法医学教室の佐藤喜宣教授の説明として伝えたところによると、失神ゲームは、過呼吸状態にすることで脳に酸素が十分だと錯覚させた上で、胸など体を強く圧迫。呼吸を止めても、酸素が十分だと錯覚している脳が酸素を求めないため、無呼吸状態が続き、失神に至るという。
埼玉新聞によると、昨年7月には、埼玉県内の県立高校で同年5月、当時15歳の同級生に失神ゲームを強要し、失神させたとして、同じく当時15歳の高校1年の男子生徒が傷害容疑で逮捕されている。