危険ドラッグ「ラッシュ(RUSH)」を密輸したとして、滋賀県大津市立瀬田北中学校教諭の中村公一さん(51)=京都市=と、看護師の野元年也さん(31)=愛知県豊橋市=が1日、医療品医療機器法違反(指定薬物輸入)容疑で逮捕された。朝日新聞などが伝えた。
同紙によると、中村、野元両容疑者は数年前に出会い系サイトで知り合い、中村容疑者が野元容疑者にラッシュの輸入を依頼。野元容疑者が中国のサイトで注文し、昨年12月30日、中国からの航空便でラッシュが入った小瓶24本(72グラム)を密輸した疑いが持たれている。
産経新聞によると、今年1月に名古屋税関で薬物が入った荷物が見つかり、荷物の宛先だった野元容疑者宅を捜索。メールのやり取りなどから、中村容疑者が浮上したという。
中村、野元両容疑者は容疑を認めている。朝日新聞によると、野元容疑者はラッシュについて、「性的興奮が高まる」などとと話しているという。一方、中村容疑者は瀬田北中学校では理科を担当し、科学部の顧問を務めるなどしていた。
ラッシュは、米パック・ウェスト・ディストリビューティング社が販売する亜硝酸エステルを主成分とする薬品。海外では合法的に販売されている。日本では厚生労働省が、医療品医療機器法(旧・薬事法)で、幻覚などの作用があり、使用した場合に健康被害が発生する恐れのある物質を「指定薬物」として、1300物質以上指定しており、ラッシュも指定薬物が含まれる製品として規制対象になっている。