何も思い煩わないで、あらゆるばあいに、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。(ピリピ人への手紙4章6節〜7節)
先週は、この教会とともに歩まれた中野栄子姉を天に送り、筆舌に尽くしがたい寂しさを覚えます。礼拝には必ず出席し、陰での様々なご奉仕を実に40年にわたり続けて来られ、早期退職後は神学校でも学び、実に忠実な信仰の歩みでした。そして、ご自分の死の備えに、きちんとした遺言を遺しておられ、告別式では、伝道メッセージをしっかり語って欲しいとのことでした。クリスチャンには、死を超える希望と喜びがあることを本当に実感します。
信仰を持って生きると、人の力を凌駕(りょうが)する神の力が現わされるから素晴らしいのです。さらに、死を超える永遠の命への約束による、希望と平安に満ちているのです。
人生の最後の最後になってイエスを信じるより、早く信じて生きた方が、神からの恵みが具体的にどんどん与えられます。2008年の12月31日に、早く神に祈ればよかったと後悔する前に、早めに祈って神の祝福をいただこうではありませんか。
神があなたの2008年を、人の思いを超える神の力を体験するものとするために、教えて下さっている3つの秘訣があります。
1.人生の出来事に限界や制限を持たない作らない
勝手に制限や限界や区別や差別を自分の心の中にもって、つまらぬ区別をしていませんか?
クリスチャンでありながら、神の恵みを受けることを選り好みしてつまらぬ制限を付けないことです。
軽い病気ならお祈りができるけれども、病院で癌と診断されると、とたんに夢も希望も失って、教会に行くことも祈ることや神に期待することも頭の中から吹っ飛んでしまい、考えるのは病院での治療や薬のことや死ぬことばかり。また、家族の救いのためには祈れても「大切なのは、自分が変わることです」と言われると、馬耳東風。生活費が足りないと必死でお祈りするけれど、大金が転がり込むと、臨時収入だから普段の献金とは違う扱いにする。
私たちは本当に身勝手で、神を信じていながら神が働かれる場面に制限を加えるのです。そして、身勝手な生き方しかできずに神の祝福をいただけないでいるのです。
聖書は、ありとあらゆる場面で神に祈りましょうと語っています。良いことであろうと悪いことであろうと、全て神に祈り願うことが大切です。制限や限界を加えたり心の中の選り好みを持ち込まないで全部です。全ての出来事の中に神の臨在、神の導き、神の主導権を認めましょう。
2.感謝をもって祈る
祝福される秘訣は感謝にあふれる心にあります。
世界的な調査が中学生と高校生を対象に行なわれました。そして日本の60%の学生が、親に対して腹が立つ、親に対して切れることがある、と答えました。この数字は圧倒的な1位です。世界中で、そのような数字が出ているところはどこにもありません。
しかし、元々日本人は親孝行や年上の人に敬意を払うことは当たり前でした。それが今の時代では、相手が親でも年上でも世界で1番切れる国民になってしまったのです。当然感謝することはできません。
感謝に溢れた心を私たちは意識したいのです。後悔や愚痴や不平不満がある否定的で破壊的な心は、感謝することができません。
感謝する心は穏やかで常に物事に対して前向きで楽しみと喜びに溢れています。仕事も家庭も信仰生活も、神に感謝する心を意識したいと思います。感謝の心をもって捧げる祈りが応えられるのです。
3.神と向き合う
信仰は力をもたらし恵みをもたらします。でもそのためには神に向き合うことが必要です。どれほどあなたが立派であっても、神に向き合っていなければ力は流れてきません。私たちの信仰の力は何でしょう。それは神です。
信仰が、いくら知識や経験では立派であっても神からの聖霊の力がなければ、あなたは弱いのです。神からの御霊の力をいただき、心の中に十分に溜まっていなければ、格好だけの信仰になってしまいます。最後は神と結びついて聖霊の命に溢れているかどうかです。
すばらしい知識も単なる哲学に、良い行ないも単なる親切になってしまいます。神の愛と力に満たされるために、神と向き合い、神に願い、神に祈ろうではありませんか。
人の力を超える神の御力がいつも働いていますから、あなたの2008年は必ず祝福されます。この約束を忘れないように。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。