滋賀県湖南市のスナックで9日未明、共に常連客で顔見知り同士だったという塗装工の石部敏和さん(47)=湖南市=が、会社員の安井龍義さん(37)=同=に包丁で刺され、死亡した。安井さんも自らの首を刺して自殺した。警察は容疑者死亡のまま安井容疑者を殺人容疑で書類送検する。国内各紙が伝えた。
中日新聞によると、事件があったのは、湖南市中央4にあるスナック「あそびBAR Doll」。石部さんと安井容疑者は知人同士で、9日午前0時ごろから店で一緒に酒を飲んでいたが、安井容疑者が「上から目線だ」などと怒鳴り、石部さんと口論となった。
その後、安井容疑者が同1時ごろに店を出たが、刃渡り約30センチの柳刃包丁を持って再び来店。店内で石部さんの腹部を刺した。石部さんは店外へ逃げたが、さらに複数刺し、安井容疑者は店に戻って自身の首を刺して自殺したという。
同紙によると、通報を受けて警察が駆け付けると、石部さんは店から約50メートル離れた路上で倒れているのが見つかり、安井容疑者は店内で首から血を流して倒れていた。
朝日新聞によると、2人の死因はともに失血性ショック。事件当時、店には2人の他に従業員3人がいたが、けがはなかったという。