東京都江東区東雲(しののめ)にある地上36階建ての超高層マンション型国家公務員宿舎「東雲住宅」で8日夜、30代の妻とみられる女性が刃物で刺され、夫とみられる男性が飛び降り自殺する事件があった。共同通信などが伝えた。
同通信やTBSによると、8日午後7時35分ごろ、東雲住宅の13階にある部屋から、女性の声で「助けて」と110番通報があった。警察が駆け付けたところ、パソコンのケーブルで手足を縛られ、刃物で刺されて血まみれになった女性をベランダで発見した。また、1階の敷地内では男性の遺体も見つかった。
2人は30代の夫婦とみられ、夫の男性が妻の女性を刺した後、ベランダから飛び降り、自殺を図ったとみられている。女性は、別れ話のもつれから男性に刺されたと話している。女性には刃物で刺された複数の傷があるが、命に別条はないという。
東雲住宅は、江東区東雲の大規模な再開発の一環として建てられた地下1階地上36階の建物。2011年1月に竣工したが、同年3月に東日本大震災が発生したため、被災者を受け入れる避難住宅として用いられた。産経新聞によると、現在も福島県からの被災者が一部居住しているという。
2人が国家公務員の家庭として居住していたのか、避難中の被災者として居住していたのかは、これまでのところ不明。