「ハリー・ポッターの二面性」と題された、世界的なベストセラー「ハリー・ポッター」シリーズの「善か悪か」をめぐる賛否両論を紹介する記事が14日、バチカンの日刊紙「オッセルバトーレ・ロマーノ」に掲載された。AFP通信が伝えた。
同通信によれば、同著を危険視する立場として英文学者のエドアルド・リアルト氏、擁護派としてカトリック教徒で作家のパオロ・グリサーノ氏の各主張が紹介された。
リアルト氏は、「ヨゼフ・ラツィンガー氏(現ローマ教皇の本名)の懸念は当然」だと、03年に教皇が示した「善悪の境界を曖昧にし、子どもたちの霊的成長を阻む恐れがある」との懸念を基に主張を展開。グリサーノ氏は、同シリーズが読者である子どもたちに「善行が最善」だということを訴えるものだとして擁護した。