マイクロソフトがOS「Windows」に関連したセキュリティー更新やバグ修正などを行う「Windows Update」の2016年1月分の月例更新が、日本時間1月13日から始まった。
今回の Windows Update では、「緊急」が6件、「重要」が3件の計9件。「緊急」の6件と「重要」の1件については、脆弱性を悪用されるとリモートでコードが実行される恐れがあり、「重要」の他の2件については、特権の昇格、なりすましの恐れがある。
マイクロソフトのセキュリティーチームによると、今月の「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」では、新たに対応を追加したファミリはないが、既存のファミリに対する定義ファイルが追加されているという。また、今回公開されたセキュリティー情報は、IDが「MS16-009」を除く「MS16-001」から「MS16-010」までの連番。「MS16-009」は今後公開されるセキュリティー情報で使用されるという。
この他、日本時間1月13日を過ぎると、Windows 8 のサポートが終了となる。Windows 8 を使用しているユーザーが引き続きサポートを受けるためには Windows 8.1 へアップグレードする必要がある。
また、同じく日本時間1月13日を過ぎると、インターネットブラウザ「Interenet Explorer」(IE)のサポートが、各オペレーションシステム(OS)に対応した最新バージョンのIEのみ対象となる。Windows Vista はIE9、Windows 7 と Windows 8.1 はIE11のみがサポート対象となり、サポートを受けるためには、IEを最新版にアップグレードする必要がある。
マイクロソフトはまたこの日、「マイクロソフトルート証明書プログラムでの SHA-1 ハッシュアルゴリズムの廃止(3123479)」「ActiveX の Kill Bit 更新プログラム(3118753)」「TLSセッション再開の相互運用性を改善する更新プログラム(3109853)」の3件のセキュリティーアドバイザリを公開した。
2016年1月の Windows Update で公開されたセキュリティー情報と、影響を受けるソフトウエアなどの概要は下記の通りで、詳細はこちら。セキュリティーアドバイザリの詳細はこちら。
<緊急6件>
1)MS16-001(要再起動)
Internet Explorer 用の累積的なセキュリティ更新プログラム(3124903)
影響を受けるソフトウエア:Microsoft Windows、Internet Explorer
2)MS16-002(要再起動)
Microsoft Edge 用の累積的なセキュリティ更新プログラム(3124904)
影響を受けるソフトウエア:Microsoft Windows、Microsoft Edge
3)MS16-003(再起動が必要な場合あり)
リモートでのコード実行に対処する JScript および VBScript 用の累積的なセキュリティ更新プログラム(3125540)
影響を受けるソフトウエア:Microsoft Windows
4)MS16-004(再起動が必要な場合あり)
リモートでのコード実行に対処する Microsoft Office 用のセキュリティ更新プログラム(3124585)
影響を受けるソフトウエア:Microsoft Office、Visual Basic
5)MS16-005(要再起動)
リモートでのコード実行に対処する Windows カーネルモード ドライバー用のセキュリティ更新プログラム(3124584)
影響を受けるソフトウエア:Microsoft Windows
6)MS16-006(再起動不要)
リモートでのコード実行に対処する Silverlight 用のセキュリティ更新プログラム (3126036)
影響を受けるソフトウエア:Microsoft Silverlight
※ いずれも脆弱性を悪用された場合、リポートでコードが実行される恐れがある。
<重要3件>
1)MS16-007(要再起動)
リモートでのコード実行に対処する Microsoft Windows 用のセキュリティ更新プログラム(3124901)
影響を受けるソフトウエア:Microsoft Windows
※ 脆弱性を悪用された場合、リポートでコードが実行される恐れがある。
2)MS16-008(要再起動)
特権の昇格に対処する Windows カーネル用のセキュリティ更新プログラム(3124605)
影響を受けるソフトウエア:Microsoft Windows
※ 脆弱性を悪用された場合、特権の昇格の恐れがある。
3)MS16-010(再起動が必要な場合あり)
なりすましに対処する Microsoft Exchange Server 用のセキュリティ更新プログラム(3124557)
影響を受けるソフトウエア:Microsoft Exchange Server
※ 脆弱性を悪用された場合、なりすましの恐れがある。