マイクロソフトの最新の「Windows Update」(2015年11月11日配信、KB3097877)をインストールした後、パソコンが正常に起動しなかったり、電子メールクライアント・個人情報管理ソフトの「Outlook」がクラッシュしたりするなどの不具合が報告されている。ウェブサイト「ZDNet」によると、マイクロソフトは、今回のセキュリティー更新プログラム(月例パッチ)による問題がユーザーから報告されていることを認め、現在緊急で対応に当たっていると回答した。
ZDNetによると、今回の「Windows Update」に関する不具合で報告されているものには、Outlook に関するもの以外にもブラックスクリーンになるというものなど、さまざまなものがあるという。日本でも、ツイッターなどで不具合を報告する人々がおり、アップデート後点滅してパソコンが正常に起動しないというような不具合を報告している。
一方、「Windows10アップデートに注意・・・再起動中に問題発生でトップ画面に行かなくなり修復でなんとか起動することが出来ました」「windows update後にログインできない状態が続き、何度再起動してみてもダメ。しかしwacomのタブレットを外して再起動したら無事起動!」と、問題が解決した事例を紹介する人もいる。
マイクロソフトのスポークスパーソンはZDNetに対し、「Windows KB3097877 をインストールした後、Outlook で障害が発生したという複数のお客様からの報告を調査中です。現在、緊急の調査を行っています」と回答した。
マイクロソフトは11日、計12件(緊急4件、重要8件)の新規セキュリティー情報(11月分の月例パッチ)を公開したと発表している。
発表によると、深刻度が「緊急」とされたのは、▼ Internet Explorer 用の累積的なセキュリティー更新プログラム(3104517、セキュリティー情報ID:MS15-112)、▼ Microsoft Edge 用の累積的なセキュリティー更新プログラム(3104519、同:MS15-113)、▼リモートでのコード実行に対処する Windows Journal 用のセキュリティー更新プログラム(3100213、同:MS15-114)、▼リモートでのコード実行に対処する Microsoft Windows 用のセキュリティー更新プログラム(3105864、同:MS15-115)の4件。いずれも、リモートでコードが実行される脆弱性に対するものだ。