ヤマハ発電機(静岡県磐田市)は10日、同社製のスクーター3車種計7万8683台について、リコールに準じた改善対策を実施すると国土交通省に届出た。対象車種は、2007年8月17日〜15年8月31日製造の「シグナスX XC125」「シグナスX XC125SR」「アクシストリート XC125E」。
ヤマハによると不具合があったのは、動力伝達装置(セカンダリシーブ)と原動機(シリンダヘッドガスケット)の2カ所。動力伝達装置の不具合は、不適切な溶接部分があったため、走行条件によっては溶接部分に亀裂が生じ、継続して使用すると、最悪の場合、溶接部分がはがれ走行不能になる可能性があるという。
一方、原動機の不具合は、シリンダヘッドガスケットの製造が不適切というもの。シリンダとシリンダヘッドの隙間から燃焼室内にエンジンオイルが流入し、オイルによって生成されるカーボンが堆積することで燃焼室内の気密性が損なわれ、最悪の場合、始動不良やエンストに至る恐れがあるという。
今回の改善対策では、該当全車両において不良部品を交換し、原動機の不具合については、燃焼室内のカーボン除去を行う。いずれも無料。
国土交通省に提出された届出によると、不具合件数は動力伝達装置については167件、原動機については36件あった。この不具合による事故は発生していない。
問い合わせは、ヤマハ市場改修相談窓口(フリーダイヤル:0120・133・120、月〜金(祝日除く)午前10時〜午後0時半、午後1時半〜6時)まで。