中国政府は11日までに、強姦容疑で国際指名手配され、昨年5月に北京市内で拘束されたカルト団体「摂理」の教祖である鄭明析(チョン・ミョンソク)容疑者(62)を韓国へ送還する最終決定を下した。韓国法務省が同日明らかにした。共同通信が伝えた。
鄭容疑者についてはすでに昨年9月、国遼寧省の高級人民法院(高裁)が韓国への引渡し決めており、最高人民法院(最高裁)と中国政府の承認を待つだけという段階であった。同通信は、鄭容疑者が「近く送還される見通し」(韓国捜査当局関係者)と伝えている。
鄭容疑者によって80年ごろに活動が始まった「摂理」は、韓国で99年、多くの女性信徒に対して性的暴行を行っていたことがテレビで報じられ問題が表面化した。その後、同容疑者は国外へ逃亡。強姦容疑などで国際刑事警察機構(ICPO)を通じて、01年から国際指名手配されていた。